P13 「心に残る景観資源」エピソードから探る地域への愛着形成に関わる要因

「心に残る景観資源」エピソードから探る地域への愛着形成に関わる要因
〇秋本優1、大野朋子2
1 神戸大学国際人間科学部
2 神戸大学大学院人間発達環境学研究科

要旨
地域色豊かで活力あるまちづくりには、地域に対する愛着の形成が重要である。本研究では、住民が心に残る、残したいと思う景観写真とそれに纏わるエピソードを用いて、地域の愛着形成に関連する要因を探ることを目的とした。525件のエピソード内の出現語句を年代別にテキストマイニング解析した結果、若い年代(6歳‐19歳)の住民は、景観写真に対して「遊ぶ」「きれい」という語句が多くみられたが、年代が高くなると、土地に関連する固有名詞が多く出現する傾向にある。さらに、高齢者(65歳‐85歳)では、「散歩」や「公園」といった語句が多く出現しており、日常生活と関連した景観に対しての思いを強く感じていると推測される。

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この投稿へのコメント

  1. 京都府立大学_福井亘 said on 2022年10月23日 at 4:00 PM

    心に残る地域の景観に着目しての地元の嗜好が強くみられるのかなと思いました。
    居住年月や家族構成(生活環境)などによって,愛着度合いも大きく関係すると思います。
    今後の研究の継続で,属性との関係性,生活の場の地域環境との関係性についても探ってみると,幅広く,奥行き感のある研究になると思います。

    • 秋本優 said on 2022年10月23日 at 5:13 PM

      福井様

      コメントありがとうございます。
      今回のポスター発表には掲載できませんでしたが、最近実施したアンケート調査で居住年数をアンケート項目に入れておりますので、属性との関係性に着目し、分析を進めたいと思います。
      また、生活の場の地域環境にもアプローチしていこうと思います。
      ご教示くださり、大変勉強になりました。ありがとうございました。

      • 京都府大_福井亘 said on 2022年10月23日 at 5:41 PM

        恐らく居住年数とのクロス集計などで、面白い結果が出るかもしれません。
        ぜひ良い解析を期待しています。