P008 西宮市鳴尾地区における用水路の景観に関する一考察

西宮市鳴尾地区における用水路の景観に関する一考察
〇岸亜弥音1 曽和治好2 森本順子2
1 武庫川女子大学大学院建築学研究科景観建築学専攻
2 武庫川女子大学 景観建築学科

要旨
近年、農業用水路は、農地の市街地化に伴う利用形態の変化により、多面的役割(生態系保全・景観形成・親水空間形成・防火用水)が見直されている。しかし、市街地では水量の低下、ごみの投棄、水路のコンクリート化による景観や親水性の低下が見受けられる。そこで本研究では、兵庫県西宮市鳴尾地区を調査対象として、当該地域の地域性や地域の変容といった歴史を把握した上で、実態調査を行い、水路の現況と利用実態及び隣接環境を明らかにし、その景観に関しての考察をはかった。

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この投稿へのコメント

  1. 下村泰史 said on 2021年10月30日 at 3:22 PM

    この調査が、地域の人々の水路価値への理解につながることを期待します。

    • 岸亜弥音 said on 2021年10月31日 at 7:51 AM

      下村様
      コメントありがとうございます。
      今回の調査対象地区は、高度経済成長期の移住者が多い地域であるため、水路への関心が低いように感じています。江戸、明治期の歴史と共に、景観や防災における水路の役割について、多くの方に知っていただきたいと思い、この研究に取り組みました。今後、地域コミュティを築く一助としても、水路が再評価されることを、私自身も願っております。

  2. 山梨由貴 said on 2021年10月30日 at 5:28 PM

    水路空間を構成する要素によって、景観の印象が変わると感じました。
    水路空間の活用において、人と水辺との距離感など親水性の面ではどのように整備されていくことが良いとお考えでしょうか。

    • 岸亜弥音 said on 2021年10月31日 at 7:55 AM

      山梨様
      コメントと、質問をありがとうございます。

      今回の研究では、文献および現地調査での分析となっておりますので、ご意見を踏まえて、今後、水路の活用についても調査や分析を進めていければと考えております。


      私的な意見ではありますが、都市において、水路は公私の二面性を持つ空間であるように思います。整備においては、地域の人々の理解を得ることが重要であり、安心安全が優先されることになりますが、水路のある風景を楽しみ、水に親しむためには、側に住む住民が、自宅の庭の一部として水路を捉え、植栽や柵の色などの景観要素を考えることも大切ではないかと考えています。

      • 山梨由貴 said on 2021年10月31日 at 11:01 AM

        岸亜弥音様
        ご回答ありがとうございます。
        水路が公私の二面性を持つというご意見に関心を持ちました。
        水路の役割が変化しても住民の日常の一部として水路を活用していくことが大切であると思いました。
        ありがとうございました。

  3. 村上修一 said on 2021年10月31日 at 11:54 AM

    ポスターを拝見し,あらためて西宮市の水害ハザードマップを見てみました。甲子園口駅あたりから武庫川沿岸を中心に2階浸水エリアが大きく広がっています。武庫川本流に加えて排水が追いつかなくなることによる内水氾濫も加味されているのかなと思いました。もしかすると,元々網の目のように張り巡らされていた水路が失われたり管理不全で排水能力が低下しているせいなのかもしれません。それを証明する根拠データは必要なのかもしれませんが,沿岸の土地も含めた水路の保全活用は,親水性や生活環境の向上に加えて,都市のレジリエントデザインの観点からも重要ではと考えます。親水性の向上と浸水被害の低減とをかねあわせた「防災まちづくり」の可能性についていかがお考えでしょうか?

    • 岸亜弥音 said on 2021年10月31日 at 4:54 PM

      村上先生
      貴重なご意見ありがとうございます。ご指摘の通り、鳴尾地区は歴史的に何度も水害に悩まされており、加えて、地質的に砂質土が堆積してできた地形であることも原因の一つであると考えています。そのため、この地域にとって雨水排水機能として、水路は重要な役割を担っており、景観の整備と共に「防災まちづくり」を行えるのではないかと感じています。

  4. 赤澤宏樹 said on 2021年10月31日 at 12:30 PM

    過去に院生と,武庫川のお向かいの尼崎市で,水路の調査をしました。断面によっても活用しやすさが違い,単純な3面張りでも滞積土砂で生き物が棲んでいたりしました。適切な河床(?)の耕耘によって,魚やホタルの幼虫のための環境づくりをしたりしています。西武庫地区で盛んに水路を活かしたまちづくりをされているので,一度見てみてはいかがでしょうか。
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/48/3/48_399/_pdf/-char/ja

    • 岸亜弥音 said on 2021年10月31日 at 4:56 PM

      赤澤様
      貴重なご意見ありがとうございます。大変、参考になります。この地域でも、コミュニティの形成や地域特有の生態系を身近に感じる場として活用ができることを願っております。

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